部活動について思うこと

 「資産形成ブログ」を始めて今日でちょうど1か月が経過しました。投資初心者の拙い文章を約6000回も見ていただけたことをとてもうれしく思うとともに、とても驚いております。少しでも読者のみなさまにとって、読むことに価値のあるブログを目指して今後もやっていきたいと思います。いつもありがとうございます。これからもよろしくお願いします。

 さて「資産形成ブログ」を名乗りながらも、時折教員としての自分が顔を出して「これは書かずにはいられん」という感情が湧いてくることがあります。どうやら今日がその日のようです。今日は、勤務校のとある部活動が全国大会を懸けて闘いました。その応援に行ったときに見た生徒の頑張る姿、保護者と一体感を感じることができる瞬間は、胸に込み上げてくるものがありました。自分自身が努力して報われることもうれしい。でも自分以外の誰かの努力が実る瞬間に、こんなにも大きな喜びを感じるのかと、自分でも驚いた一日でした。

 今日のテーマは「部活動について思うこと」。学校現場にいる教員自身がどのようなことを感じて部活動をしているのか、あくまで私個人のいち意見として書こうと思います。教員と一口に言っても、先生方それぞれが、それぞれの思いで活動をしていることを念頭に、「ふーん、そんな人もいるんだ」くらいの温度感で読んでいただけると嬉しいです。

 部活動についてはさまざまな論調があります。それと同様に、私個人の中にもさまざまな思いが混在しているというのがリアルなところです。

①やっぱり教員としての通常業務の時間を奪われることは、正直痛い

 自治体や学校、時期にもよりますが、平日の部活動に1~2時間を費やしています。最近ではワンオペレーションにならないように、教員2人体制で指導するなど、働き方の面で工夫が見られるようになってきました。しかし授業が終わった後の時間を、保護者連絡、欠席者への対応、採点、授業準備、職員会議に充てることができれば、教育業界で問題になっている労働時間の改善につながることは間違いありません。あくまで「課外活動」の部活動に充てる時間を検討することは、働き方改革について検討することに直結すると考えます。

②休日部活動手当が2700円(2時間半以上)は、一般的な労働者として物足りない

 「ただ座って見ているだけで…」と思われる方が一定数いることにも納得しています。ただ最低賃金に照らしたときにやはり物足りない額であることは否めません。土日両日で活動をすることが制限されるなど、労働時間の面で改善が図られています。しかし、やはり労働者として効率が悪いと感じている部分もあります。

③でもやっぱり部活動を任された以上は、良いチームをつくりたい!生徒に良い経験をさせたい!

 「生徒たちの成長につながる良い経験や学びの機会を提供したい」そう思って、日々の授業や学校生活をしている教員にとっては、やっぱり部活動指導をないがしろにすることはできません。良心が許さないんですね、これが。やっぱりやる以上は、生徒とともに真剣に頑張りたい!こういう感情を切り離して仕事ができないうちは、私がお金持ちになることは難しいのかな…と思うこともあります(笑)

④部活動を通して、生徒指導を補っている側面があることも事実!部活動を心の支えにして学校に来ている生徒もいる!

 学校は勉強をするところ、集団生活を学ぶところです。が、部活動を心の支えとして頑張っている生徒が一定数います。それはとても素敵なことだと思います。勉強が苦手でも、人と関わるのが苦手でも、部活動は頑張りたくなくても…何か一つでもやる気になれたり、自分で誇れるものがあったりすることが、将来を生きていくときの自信になると思います。だから教育現場から部活動をすっぱり切り取ることはなかなか難しいのではないかと思います。

⑤地域移行が進む部活動。移行したのちの地域との連携が重要!

 部活動指導を教員で行わず、地域の指導者に委託する動きが高まってきています。しかし④の側面がある以上、「じゃあ地域の方、お任せしました」ではもったいないと思ってしまいます。何らかの形で、生徒が部活動を通して頑張っている様子を、私たち教員がキャッチして、「〇〇さん、部活動でこんな風に頑張ってるんやな!」という話をしたいなぁ。

 「生徒の成長を願う」という教員の本分を果たすためなら、時間もお金も厭わないという姿勢で部活動に取り組めたらかっこいいなと思います。私もそんな先生たちに憧れて、教員を目指したという側面もあります。また私自身も中学校から大学卒業までの10年間のほとんどを部活動に費やしてきた人間で、部活動で得ることができる経験に大きな価値を感じています。

 しかしそれとは切り離して、教員が労働者としてお金のことを考えることは、生徒の「生きる力」を育むうえで重要なことだと考えています。お金がすべての世の中ではありませんが、お金を得ることで幸せに生きていく選択肢が増えることは間違いありません。そしてお金を得るためには、その対価として「労働力」「労働時間」「不労所得を得るための勉強に費やす時間や努力」などを支払わなくてはなりません。そんな中で教員自身がお金と時間の感覚を度外視してしまったら、生徒たちの中に「自分の労働力を大切にしようとする感覚」「自分の労働時間を大切にしようとする感覚」「自己投資に費やす時間や努力を大切にしようとする感覚」は育まれるでしょうか。生徒たちの金融リテラシー(生きる力)を、私たち教員が積極的に育んでいきたいものです。

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